くじら座は秋の夜南の空に見えていますが、目立って明るい星がありません。秋の四辺形を手がかりに探してみましょう。
秋の四辺形の東側の辺を、そのまま下(南)にのばしていくと、くじら座のしっぽのあたる星、デネブ・カイトスにたどりつきます。ここから主に東側に星を繋いでいくと、くじら座の星の並びになります。
くじら座の頭はデネブ・カイトスから東の方、暗い星がいびつな六角形を形作るところです。2011年秋には近くに明るい木星が見えていますので、それを手掛かりに探してもよいでしょう。
六角形の先に位置するメンカル(Menkar)の名は、アラビア語で鼻を意味する言葉から、またデネブ・カイトス(Deneb Kaitos)は鯨の尾を意味する言葉からきています。
またくじらの胸に位置するミラ(Mira)は、「不思議な星」という意味の言葉から、「不思議な」の部分だけが残されたものです。
ミラは有名な変光星で、約330日の周期で明るい時は2等星、暗い時は10等星と肉眼では見えないほど暗くなってしまいます。
この様子が、昔の人には不思議に思えたのでしょう。
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