11月の夜9時頃、ほうおう座は南の空低いところに見えています。くじら座のデネブカイトスが南中するころ、その真下(南)を探すと見つかりますが、東京付近の緯度ではζ星を見ることはできません。九州、沖縄など緯度の低い地域では、全ての星が地平線の上に昇ります。
ほうおう座の学名Phoenixは、古代ギリシャ・ローマの伝説に登場する不死鳥を表しています。この星座は16世以降に新設されたもので、その歴史自体は古くありません。α星ザウラク(Zaurak)はアラビア語の「船の明るい星」に由来しますが、これは、α星と周辺の星が船底型に並んでいるためで、アラビアではこのあたりを船と見立てていたようです。なお、ほうおう座全体が見える地域では、東側にエリダヌス座の一等星アルケミスが見えるかも知れません。
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